P.3|はじけたTPUチューブと、ブロンプトン

【要約】
- ここ6か月、ブロンプトン×TPUチューブは安定している
- RIDENOWを選んだ理由は、米式バルブがラインナップされているから
- 「再取り付けが難しい」「熱に弱い」などの弱点があるため積極的におすすめはしない
- 個人的には使い続けるつもり
チューブはじけた
パンッ!!
TPUチューブが弾けた音だと、すぐに理解できた。頭がクラクラするほどの爆音を聞くのは、初めてじゃない。犬の散歩中、住宅地を爆走する車が目の前でコンクリート塀に突っ込んだときもそうだった。家に帰っても、心臓のドキドキが止まらなかった。久しぶりにTPUチューブを交換すると、毎度のようにリムに噛み込ませてしまい、爆音でバーストさせている。だから犬がいない場所で、チューブ交換をするようになった。
かれこれ6か月ほど、ブロンプトンでRIDENOWのTPUチューブを使っている。取り付け時を除いて、パンクは一度もない。信頼性に疑問符が付くことのあるTPUチューブだけど、前輪後輪とも安定して使用できている。
心配性な僕がTPUチューブを使っている理由はいくつかある。まずは、使用を重ねるうちにTPUチューブへの信頼が増してきていること。最初は恐る恐る使っていたけど、以前乗っていた自転車から数えると、トータルで2年ほどはTPUチューブを使っている。また、ブロンプトンの軽量化にそこまでこだわりはないのだけど、AliExpress経由なら、ブチルチューブと変わらない価格で手に入る。それなら軽いほうがいいと思って。携行するパンク修理キットはコンパクトなTPUチューブと決めていて、普段から同じチューブを使って練度を高めたいという狙いもある。
ただ、最近はパンク修理キットを携行することが減っている。フレームに格納できるブロンプトン用の工具セットと、ツバサコニシの雨具になる輪行袋「リンチョ85」さえあれば、僕の行動範囲では困ることは少なそうだから。そしてクリックバルブの導入で、サイクリング前にはしっかりと空気を入れるようになって、リム打ちパンクのリスクが大幅に軽減されたことも大きい。いくらTPUチューブが軽いと言っても、何も持たないことがいちばんの軽量化。

RIDENOWには米式バルブがある

ピンク色が印象的なRIDENOWを使っている理由は、ほかのメーカーと違って米式バルブがラインナップされているから。世のTPUチューブのほとんどは仏式バルブだと思うけど、ブロンプトンに標準装備されているのは米式バルブのチューブだ。仏式バルブを付ける場合、隙間を埋めるスペーサーが必要になってしまう。カスタム欲はないし、わざわざ余計なパーツを増やしたくない。だからRIDENOWの米式バルブのTPUチューブを選んでいる。
品質面でも、それなりに信頼を寄せていて。以前、ピスト系のバイクに乗っていたとき、他社の仏式バルブのTPUチューブを使っていた。中華ブランド以外も含めて、3社くらい使ったかな。自転車に乗るたびに空気入れが必要だったほど、どれもエア漏れがほんとうにひどくて。あまりの頻度に辟易して、自転車に乗らなくなった時期もあった。僕の扱いが雑だったことと、バルブ根元の弱さが原因だと睨んでいる。
RIDENOWのTPUチューブと一般的なブチルチューブの空気入れの頻度を思い返したとき、体感できるほどの差は感じていない。品質のよさなのか、運のよさなのかはわからないけれど、RIDENOWには一定の信頼がある。クリックバルブの併用によって、弱点とされるバルブ根元への負荷が和らいでいることも、トラブルの少なさに一役買っていると思う。
ブロンプトン×TPUチューブの課題
ただし、不安がないと言えば嘘になる。
冒頭で書いた通り、ブチルチューブと比べてリムの噛み込みでバーストさせるリスクが高い。自宅ならともかく、出先でスペアチューブをすべて台無しにしてしまう可能性もある。僕の経験則だけど、TPUチューブの再取り付けは難しいから、パッチ修理もできない前提で考えるようにしている。
TPUチューブの再取り付けに関して、検証を行ったことがある。新品のTPUチューブを取り付けて空気も入れる。すぐに取り外して、また取り付けて空気を入れる。壁に立てかけて放置し、数時間後に様子を見に行くと必ずパンクしていた。リムテープもタイヤも新品にして、リムの清掃も空気圧の管理も行った。それでも再取り付けした場合、100%パンクした。3〜4本は試しただろうか。同様のセットアップで、取り外さずにつけっぱなしでいた場合のパンクは0で、取り付けから6か月経過した現在も安定している。
僕のチューブ交換の技術が低いという問題を差し引いても、「TPUチューブは再取り付けするとパンクしやすい」という点で、一定の再現性はあると思う。だから修理パッチは捨てた。軽量コンパクトな点を活かして、スペアチューブは2本持つようにしている。先述のとおり、そもそも修理キットを持たないことも増えたけれど。
そしてブレーキングの熱に弱いとされるTPUチューブだ。リムブレーキ仕様の小径車であるブロンプトンとの相性は、良いとは言えない。むしろ不向きと言ってもいいかもしれない。僕が自転車に乗ると言えば、離れたスーパーへ買い出しに行くときくらいで、インスタントなことばかりだから特別問題視していないけれど、長い下り坂ではポンピングブレーキングを心がけている。
おわりに
現時点で、TPUチューブをおすすめすることは無い。特徴を理解して、自分で判断する必要のある道具だと思うから。そんなピーキーな性質の反面、安価で軽量化できる手段として魅力的なのも確かで。
そういう僕は、もう少し使ってみるつもり。

2026-09-25
